時刻表がないニューヨークの地下鉄

別のブログ(https://syoshiko0212.hatenablog.com/entry/2023/04/11/093157)で時刻の話をしましたが、ご存じのとおり日本人は時間にものすごく正確なことで世界でも有名です。分刻みの列車は時刻表通りに来ますし、時速300キロの新幹線ですら10分おきに発着するのには脱帽してしまいます。

 

ニューヨークの地下鉄の駅には時刻表がありません。

正確には時刻表は存在するのですが、ホームに表示がありません。ここ3、4年で列車が前の駅を出発したことを示す電光掲示板が設置されましたが、それ以前は列車の到着を知らせる案内など皆無でした。時刻表があったとしても、ニューヨークの地下鉄ではあまり意味がないように思えます。

 

始発駅を時間通り出発しても、乗客の駆け込みやその人を乗せてあげるためにドアをホールドする人がいたり、車掌さんが別の職員さんとおしゃべりしたりなどで、どんどん遅れていったりします。ドアをホールドする人は駆け込んできた人を乗せてあげようと善意でやっているため、非難する人は誰もいません。一人が駆け込むと他の人も次々と駆け込んでくるためいつまでたっても発車できないという事態になり、車掌さんが「Stand clear the closing door!(ドアの周りから離れて) 後続列車はすぐ後ろにいますのでそれに乗ってください」と叫んだりしています。遅れを取り戻すために、各駅で停車していた列車(local)がいきなりExpress(特急?)に変わり、次の駅で降りられなかった乗客がイラついたりすることもあります。ラッシュアワーなどは前の電車も遅れているため、後続電車が線路上でずっと停止していたり、たまにそのまま動かなくなって線路脇の作業用通路を駅まで歩かされたりということもあります。ドアも、降車の際、故障で片側しか開かないなどは日常茶飯事です。

地下鉄だけど7番線は主に高架上を走ります。奥の駅がQueensboro Plaza駅、その奥のQueensboro Bridgeの向こうがルーズベルト島とマンハッタン島

それでもビジネスタイムは5~10分おきに電車が到着しますが、列車の本数が減る夜中などは少し問題です。いつ来るかわからない電車をただひたすら待つことになります。


混んでいるのに1車両だけ誰もいないスカスカの車両があり、ラッキーと思って乗ってみたらホームレスの人が寝ていて車両中がものすごく臭いとか、乗客一人一人の前まで迫って物乞いをしにくる人や、ストリートパフォーマーが乱入してきたり、パフォーマンスが素晴らしかった場合は乗客みんなで拍手喝采や合唱したりなど。

 

いずれも日本では考えられないことばかりですが、時間や人の言動に厳格な日本とユルすぎるニューヨーク、対照的な例を目にしているだけに双方の「常識」(様々な国の人が集まるニューヨークでは「常識」はほぼ無いともいえますが)の差や違いが興味深いです。

 

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