わたしの強迫性障害

以前、飛行機恐怖症のお話をしましたが、飛行機恐怖症と関係してると思われる思考癖があります。それは『強迫性障害』です。

 

それまでは極度の心配性だと思っていました。

大学生の頃、お総菜屋さんでアルバイトをしていたのですが、閉店時にガスの元栓や電気を消すという作業に何分もかかっていました。「消した、閉めた」と頭ではわかっていても、指さし確認、果てはチェックリストを作って一つ一つチェックマークをつけても納得できないという心配ぶりで、普通の人が1分程度で完了できることを30分ぐらいかかってしまうこともあり、どうしてこんなに極度の心配性なんだろうと思っていました。

 

渡米して前旦那と結婚し、関係がうまくいかずにMarrige counseling(結婚カウンセリング? 夫婦で一緒にカウンセリングを受けるもの)を受けたとき、ドクターに何気なく心配性な性質を話すと「それは『OCD=Obsessive Compulsive Disorder(強迫性障害)』ね」と言われました。

いまから10年以上も前のことで、日本では『強迫性障害』という名称すらメジャーではなく(当時は「強迫神経症」という名称だった気がする)、ネットで「OCD」と調べても日本語の詳しい記事などはなかなかヒットせず、混乱したのを覚えています。
診断テストはほぼすべて当てはまり、「これ、ぜんぶわたしのことやん。。。」
それで極度の心配性だと思っていた自分の思考癖が強迫性障害なのだと判明しました。

 

強迫性障害は、不潔恐怖、加害恐怖、縁起恐怖など人によってそれぞれなのですが、共通しているのは「〇〇しなければ△△になってしまう!!」という強迫観念が頭から離れないことです。

わたしの場合、確認行為(外出前の鍵や火元を確認しまくる)、儀式行為(意味のない行為なのに、それをしないと大切な人に不幸がおこってしまう!という不安が頭をはなれない)、加害恐怖(道を歩いていて人にぶつかって怪我をさせてしまうのではないかという心配が頭から離れない)などがありました。

 

飛行機恐怖症とも関連していると考えるのは、たとえ0.1%(0.00000000001%でもいい)でも可能性があると安心できないところです。飛行機は乗り物の中でも事故率が低いと言われていますが、墜落したらほぼ確実に死ぬという恐怖があるため、その可能性がゼロでない限り安心できないのです。

 

自分が納得するまで徹底的に確認、検証しなければ気が済まないという癖があるため、
安心しようとして情報を徹底的に集めた結果、悪いニュースにばかりに目が行ってしまい、さらに心配が増すという悪循環に陥ったりします。

不安を取り除こうとして行う確認行為ですが、何度確認しても納得できず(確認をすればするほど不安が増す)、一つの行為を完了するのに何分、何時間とかかってしまい、心身ともに疲弊するので、日常生活が困難になり、症状がひどい場合は外出すらできなくなってしまう方などもいます。

 

それまでは「極度の心配性なのでどうしようもない」と諦めていたのですが、そういう症状だとわかったことで「治る」という希望が持て、対処法も知れたことで、ひどかったころと比べるとずいぶんまし(100とすると10ぐらいにまでかな)になりました。


治療法は薬物療法認知行動療法などがありますが、わたしの場合、薬(SSRI)を飲むと気分が悪くなってしまうこともあり、自分でできる範囲の認知行動療法を実践していました。他にも、おなじ強迫性障害で苦しんだことのある方の本や、ブログを読んだことも大きな助けになりました。自分と同じような体験をしている人がいる、しかも治るんだ、と思えたことがすごく大きな救いでした。

 

なので、このブログでも同じように強迫性障害などで苦しんでいる方のために、自分の体験を書いていければと思っています。

 

 

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